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10月26日、学習院大学の卒業生である作家・塩野七生さんをお迎えし、
学習院高等科・中等科、学習院女子中・高等科の生徒106人に対して特別授業を行っていただきました。
今回の特別授業は、学習院高等科1年生佐々木大樹君が塩野さんに送った1通の手紙から実現したものです。
当時、中等科2年生で図書委員だった佐々木君の深い考察に基づいた質問に
塩野さんが自筆で返信したことをきっかけに、学習院が塩野さんに依頼し、
直接対面できる特別授業が実現しました。
当日は塩野さんほか6人(男女高等科から各3名)の生徒が代表で登壇し、塩野さんが執筆した
数々の歴史エッセイを中心に、人生や歴史という大きなテーマについて対話形式で授業が行われました。
登壇した生徒以外からも活発な質問が飛び、実り多いひとときとなった当日の様子をお伝えします。

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1970年代にイタリア永住権を得て、以降ローマに在住している塩野さん。
「本を読むことで教養をつけなさい」と、特別授業前にご挨拶を述べられました。

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黒板にはアレクサンドロス大王の東方遠征の地図。
「なぜ」、と問うことで歴史がよりおもしろくなると解説されます。

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登壇したのは高等科生徒3名(高2十文字君、山﨑君、高1佐々木君)、
女子高等科生徒3名(高2石垣さん、下條さん、日暮さん)。

佐々木君は「塩野さんは、これまで人間を見ることは学んだが、
歴史を学ぶことはしなかったとおっしゃっていましたが、どういうことですか」などと質問。

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質問に対し塩野さんは、「歴史学というのは人が書いた歴史を研究する人。歴史家というのは自分で書く人。
私は歴史を感じてもらいたいと思いながら書いています」。
自分がアレクサンドロス大王のそばに居たらどうだったろうかと、常にその人の本質を見ながら、
これまでルネッサンスに関する作品を20年もの間、書き続けてきたと語ります。

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下條さんからは「本は自分が感じたことをそのまま書くのですか?」と質問が。

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質問に対し塩野さんは、作品を書くとき、
その時代に生きた人々の気持ちになって考えることが大切と答えました。
そして、「自分の考えが常に正しいと思い、考えが一致する人とだけお付き合いするのはとても危険なこと」
「何のために生きているのか?などと考えるだけで人生が過ぎてしまう。悩む必要はありません。
他人がどのように生きてきたかを見てみるといいですよ」と話しました。

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会場の生徒からも次々と質問が。
「今はわからないけれど、(海外など)現地に行けばわかるようになるもの、
見えるようになるモノもありますか?」

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とにかく"本物"を見ることが大切だと語る塩野さん。
「芸術作品はこう見なさい、なんて書いてある本もあるけれど、読む必要はないですよ。
十代は何でもできると思っていい、正解はないので悩まないで実行しなさい。」とエールを送りました。

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塩野さんへの質問は次から次へと続き、
気づけば予定時間をオーバーし特別授業は盛りだくさんの内容となりました。

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最後は、講師を務めてくださった塩野さんへのお礼として、
登壇した男子生徒からは埼玉県草加市名物のせんべい、女子生徒からは花束をプレゼントしました。

生徒たちにとってはかけがえのない、先輩からの教えがしっかり胸に刻まれたはずです。

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