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学習院が保有する校外施設のひとつ、
栃木県にある日光光徳小屋管理人の三樹さんから
7月のお便りが届きましたのでご紹介します。

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今年は全国的に梅雨が長引きなかなか夏が来る
気配がありませんが、ここ奥日光でもやはり
スッキリしない天気が続いています。

奥日光は地形的に梅雨が無いと云われ、特に
戦場ヶ原は中禅寺湖が雨でもポッカリ青空が覗くことが
多いのですが今年は雨模様ばかりの日光光徳小屋です。
そんな天候により山に登るチャンスも無く、花の咲きも悪く、
きれいな写真も撮れなくて全く残念な7月です。

この時期、小屋での大変な仕事の一つに小屋周りや
草斜面の草刈りがあります。
今年は雨が多かった事もあって雑草の伸びが早く、
小屋周辺を刈り終えて次に草斜面を刈っていると
もう小屋周りの草が伸び始めてきます。

20190729_001.png
この小屋に来て初めて経験した草刈りも4シーズンを
迎えると慣れた手つきで様になって来ました。

草刈り機で草を刈った後はそれをまとめて一輪車に積んで
森の中に捨てに行きます。大変なんですよ!

20190729_002.png
森の中に刈った草を捨てに入ると木の根元にこんな物が
...シカの角で~す!小さなご褒美です。

動物界はこの時期出産のピークを迎え、小屋周辺に
サルやシカが群れで現れるとカワイイ姿が見られます。
サルの赤ちゃんは母サルの背中やお腹に摑まって、
母サルが走ったり木の上を飛んだりしても必死にしがみついています。
(残念ながら写真が撮れませんでした。)

夕方に管理人棟の窓から外を見るとシカの群れが
いるのも稀ではなく、シカの赤ちゃんは母シカの
傍を離れまいと必死に後を追っています。

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本棟の前庭に並ぶシカ親子。
1頭はまだ小っちゃくて生まれたばかりの様です。

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別な日に管理人棟の裏でばったり会ったシカ親子。

シカ達は夏毛の鹿の子模様(茶色に白い斑点)になっています。
20頭程の群れで小屋の裏の方を歩いて行きました。

今月は「日光でクマ出没!」で全国版のニュースでも
報道されているクマの話題です。日光市では住民宛に防災メール
が来るのですが、クマ出没のメールも頻繁に届いていました。
ただし、これは東照宮周辺や住宅地の事で、戦場ヶ原付近は
もともと山の中のクマの生息地に人が住んでいるので、
今更全国版ニュースにもなる事はありません。

戦場ヶ原付近のクマ情報は、湯元ビジターセンターから毎日の様に
FAXで目撃情報が入ってきますので注意はしていますが、
多くは湯滝や、小田代ヶ原、千手ヶ浜辺りに毎年出没します。

ところが、今回小屋周辺で初めて目にしたのですが
この時期にクマが起こす行動の「クマハギ」です。
小屋に入る砂利道沿いに今のところ合計12か所にもなりすが、
幸いにもクマに出くわしたり直接目撃した事はありません。
クマは臆病なので人の気配を感じると逃げてしまう
との事ですが「クマハギ」の歯跡を見ると恐ろしいです。

20190729_005.png
最初は1か所だった「クマハギ」。
カラマツの樹皮を胸の高さ位まで削っていました。

20190729_006.png
「クマハギ」はカラマツの樹皮を剥いで内側の
形成層の部分を縦に平行に下顎で削って食べるのですが、
根元には樹皮が食べられないでボロボロになって落ちています。
ちなみにシカは樹皮も食べるので根元は綺麗です。

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5日後には最初の場所から上部と下部にもあって3か所になりました。

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2週間もすると6か所になり、これは地面の
上に出ている太い根まできれいに剥いでいます。

20190729_009.png
下旬には12か所に! 並んだ2本のカラマツを削っていますが、
削った跡の高さが若干違うので複数のクマが居るのでしょうか。

地元の方に見てもらいましたが、日中に出くわすことは
まず無いとしても砂利道を歩く時には一人歩きは避けて
クマ鈴等を持って音を出しながら
人が居る事を知らしめる様にと云われました。
管理人4年目にしての"ビックリ"大事件でした。

夏休みも近くなり日光光徳小屋ではゼミ合宿ミや
サークル活動での利用が始まっています。
今年最初のゼミ・サークル紹介は、文学部教育学科の
佐藤陽治教授と飯沼慶一教授のゼミによる2泊3日の合同ゼミ合宿です。

20190729_010.png
こんなに大勢での合宿!寝る時は雑魚寝!
日光光徳小屋でしか経験できない事ではないでしょうか(笑)

20190729_011.png
ホールでは卒論のテーマ発表等で皆さん真剣に勉強。
OB・OGの方も参加されていました。

これから梅雨も明けて都会は猛暑となる事でしょう。
ゼミやサークル、友達を誘って
奥日光の大自然に触れに来てください。

「クマハギ」を見るのも山の自然界の中で
クマの習性を知る機会になります。
クマ鈴を持っていらして下さい。

日光光徳小屋は、春夏秋の登山やハイキング、奥日光の自然探究など、
多くの学生が訪れています。
詳しいご案内はこちらから

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