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学習院が保有する校外施設のひとつ、
栃木県にある日光光徳小屋管理人の三樹さんから
1月のお便りが届きましたのでご紹介します。

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明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

光徳小屋に赴任して2回目の冬、昨年の経験を生かして色々と事前対応をしてきたつもりでしたが、
年末の寒波で私達の住んでいる管理人棟の水道を凍らせてしまいました。
配管が浴室の中の側壁を通っているので、風呂場をストーブで暖めたり、
本棟から運んだ水で風呂を沸かしたりしましたが、まる一日出なくてどうなることかヒヤヒヤものでした。

翌日に地元の工務店さんに見てもらい、外の凍結した配管を電気で暖めてやっと水が出るようになり一安心。
地元の中禅寺の町や戦場ヶ原でも何軒かの家で水道を凍らせてしまったと聞きました。
この地では冬となったら水道は出しっぱなしにしなくてはいけません、油断大敵です!

今年の雪は昨年よりも早くて積雪量も多く、
光徳小屋周辺は雪が80センチほど積もり新年から除雪機が活躍しています。
国道120号線では数台の大型除雪車が未明から何回も往復して道路整備に大忙しです。

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小屋の屋根にも雪がたっぷり積もりましたが、中旬には1回全て落ちました。
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小屋入口のポストも雪帽子を被り可愛い姿に。
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冬の国道120号線は歩道との境にある杭をすべて取り外して幅広く除雪されます。
赤沼付近から三つ岳方面を望む雪の道路。
この場所は真っ直ぐ一直線で車もまばらで走っているには気持ち良いのですが、
冬はブリザードの名所でホワイトアウトになり通行止めになることもあります。

今月は冬の男体山を半周する遠望をご覧下さい。
それぞれ撮った日にちや時間は違いますが、見る方向で山の印象が随分と違って見えます。

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まずは、日光市街にある「日光だいや川公園」から見る男体山です。
頂上から斜め左下に走る沢に雪が詰まって3~4本の白い筋になるのが特徴です。
東南東の方向からの姿になります。

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中宮祠にあるストックヤード(ゴミ回収所)からの男体山。
頂上の右から白くゆったりとした肩の尾根が特徴で、南東の方向からです。

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華厳の滝の駐車場からの男体山ですが、日の当たり具合で頂上にある剣が光って見えることもあります。
右の白い肩がなだらかに見えてきます。南南東からの姿。

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立木観音駐車場の中禅寺湖畔からです。湖畔の枯れ木にあたる湖水が凍りつき、まさに厳冬の男体山。
南の方向からの景色で、頂上が丸くてきれいな三角錐になります。

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竜頭の滝上に上がる国道からの男体山。車を運転していると真正面に見えて自分の好きな景色です。
写真ですと分かりにくいですが、頂上右側に尖った小さな岩場が見えるのが特徴です。西南西の方向から。

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三本松茶屋を過ぎた辺りの国道120号線からの男体山。
頂上の先が尖り、左側の尾根が緩くなってきました。西北西からの方向。
左に並んでいるのは大真名子山。

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光徳小屋の横にある斜面からの男体山。右の尖がっている所が頂上で、なだらかに左肩から志津峠に下ります。
この左肩の尾根が男体山2枚目の写真にある白い右肩の裏側にあたります。
冬はこのなだらかな左肩から朝日が昇り小屋を射してきて、一番好きな男体山の姿です。北西からの姿。


このブログを作っている頃、テレビでは東京での大雪や寒さのニュースがしきりと報道されていました。
奥日光での生活が体に慣れてきたのかマイナス10℃は普通になり、
マイナス20℃近くなるとさすがに寒さが違うなと思うようになりました。
人間の適応力の強さに我ながら感心しています。

皆さまには体調管理をしっかりとされて風邪などひかれませんようにお過ごしください。

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日光光徳小屋は、春夏秋の登山やハイキング、奥日光の自然探究など、
多くの学生が訪れています。※現在は冬季休業期間中です。
詳しいご案内はこちらから

学習院高等科地学部顧問の松濤誠之教諭から、昨日1月23日(火)の夜に
目白キャンパス東別館の前で撮影した星空の写真をいただきましたのでご紹介します。

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(写真)松濤教諭撮影による雪の東別館と星空

4年ぶりの大雪に見舞われた翌日で、穏やかな冬晴れの一日となり、
夜空には冬の星座が輝いていました。
約2時間かけて撮影した写真を合成し、星の軌跡を描いています。


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<追記>
昨年の秋に撮影した写真もいただきました。

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(写真)北グラウンドより、西5号館と星空
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(写真)野球場より、中・高等科校舎と星空


学習院高等科のホームページはこちらから

昨日1月22日(月)、
午後を過ぎたあたりから本格的に雪が降り始めました。
4年ぶりの大雪です。

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明けて本日1月23日(火)、
キャンパスが真っ白の雪景色となりました。

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朝から職員が総出で雪かきをしました。
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昨夜の冷え込みで固まった目白通りの歩道も除雪しました。
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このように大雪が降ったときには、
本学学生・生徒と地域の皆さまの安全確保のため、除雪作業を行っています。


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※学習院大学公式Facebookにも目白キャンパスの雪景色を数多く掲載しています。
https://www.facebook.com/GakushuinUniversity/

※学習院大学広報大使さくまサンのTwitterでは、
学生たちがつくった「雪だるま」が紹介されています。ぜひご覧ください。
https://twitter.com/Saku_Gakushuin

高等科3年・選択生物の授業(担当:鍋山 航 教諭)では、
1年間を通して大学の生命科学の分野に直結するような実験を行っています。

11月は身近な食材のタンパク質を電気泳動で調べる実験(SDS-PAGE)を行いました。
鍋山先生からのレポートが届きましたのでご紹介します。

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(写真)授業の様子

身近な食材からタンパク質を抽出し、タンパク質に電荷をかけ、200Vで電気泳動すると、
その食材がもっているタンパク質を「バンド」とし確認することが出来ます。

今回、身近な食材として、
鶏肉、豚肉、マグロ、サーモン、カンパチ、マダイ、ヒラメ、イカ、甘えび、ホタテの刺身、
キノコのマイタケを用意しました。

これらのサンプルをチューブにいれ、サンプルバッファーに浸し、撹拌(かくはん)したのち、
上清を100℃の熱湯でボイルしました。

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(写真)実験の様子:サンプルを入れたチューブをサンプルバッファーに浸し、撹拌する


これにより、タンパク質の形が立体的だったものから、直線的な状態に変化し、
さらに電荷を持つ状態となり、ゲル(ポリアクリルアミドゲル)の中を泳動することが可能となります。

本来、タンパク質はそれぞれ固有の形があり立体的なのですが、
上記のような処理をすることで立体がほぐれ、直線状、つまりひも状になります。
ひも状になったタンパク質の長さは、タンパク質の種類によって固有です。

そしてこれらタンパク質をゲルの中を泳がせると、長さの長いタンパク質はスローで移動し、
長さが短いタンパク質は速く移動します。

このため、組織や細胞の中にある何万種類もタンパク質を一斉に「用意・ドン」させると、
長いタンパク質はあまり移動できず、短いタンパク質はたくさんの長い距離を移動し、
そこに差が生まれます。

簡単に言うとゴールのないマラソン大会のような感じで、
スタート後に一定時間が経過した時点で、全員その場に停止してもらい、
その状態を真上から見たことをイメージすると分かりやすいです。

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(写真)実験の様子:サンプルから取り出したさまざまなタンパク質をゲルの中で電気泳動させる

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(写真)実験の様子:5日後、できあがったゲルを染色し、解析する

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今回の実験結果です。
比較するために、一番左は分子量マーカーといって、目安を流しており、
左から2番目は、アクチン・ミオシンのスタンダードを流しています。

今回調べたニワトリからマイタケまでを横に比較すると、
種を超えて共通しているバンドと、それぞれの種で固有のバンドが見られます。

実験の結果、

1)種によってタンパク質の種類が異なっており、それがバンド模様の違いとして確認できること
2)一般的な生物系統樹の中の、近い種どうしは電気泳動のバンドパターンが類似しているが、
  系統樹の中でも離れた種どうしは、パターンが大きく異なっていること

ということが明らかになりました。

中でもマイタケはかなり変わっているだろうと予想して流しましたが、
昨年のエノキに引き続きタンパク量が不足気味で、残念な結果となりました。


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昨年8月21日、北アメリカ大陸の西から東へ横断する広い範囲で、
地球から見て月が太陽を完全に覆い隠す「皆既日食」が観測されたと話題になりました。

皆既日食のルート(日食帯)がアメリカ大陸を横断するのは1918年以来99年ぶりのことです。
この貴重な機会に学習院中等科・高等科では研修の一環として理科の教員を派遣し、
現地での観測を実施しました。

10月、中等科では地学(担当教員:田中舘宏橘教諭)の授業でこの皆既日食を取り上げ、
現地での観測の様子を紹介するとともに、日食についての学習を行いました。

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(写真)地学実験室での授業の様子
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(写真)日食が起こる仕組みについて解説する田中舘先生

日食は、地球の周りをまわっている月が太陽の手前を横切るときに、
月によって太陽が隠される現象です。

このとき月が太陽の一部を隠す現象を「部分日食」、すべてを隠す現象を「皆既日食」、
月が太陽を隠しきれず輪のように見える現象を「金環日食」といいます。
仕組みは簡単なのですが、実はさまざまな偶然が重なったことによって起こります。

まず、月が地球をまわるときの円軌道(公転軌道面)が、
地球が太陽の周りをまわる公転軌道面に対して少し斜めになっているため、
月と太陽が重なることは、なかなかありません。

また、重なったとしても、地球は陸地よりも海の面積の方がずっと広いので、
月の影が地球の陸上を通ることもまれです。

さらに皆既日食となると月と太陽の大きさがピッタリ同じでないと起こりません。
もともと月の大きさは太陽の400分の1という大変小さい天体です。
皆既日食は、その小さな月が偶然にも地球と太陽の距離の400分の1の場所に
浮かんでいることによりみられる現象なのです。

さらにさらに、月の公転軌道が楕円形であるため、
地球から見たときの月の大きさが変化します。
このため月が遠い位置だと、
太陽・月・地球が一直線に並んでも月の周りから太陽がはみ出してしまい、
「金環日食」となってしまいます(2012年5月に東京を中心に見られた現象です)。

授業ではまず、この日食が起こる仕組みについて、
デスクライトを太陽に見立て、地球儀と月の模型をその一直線に並べて、
詳しい解説が行われました。

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その後、田中舘先生がアメリカ・ワイオミング州で動画撮影した、
皆既日食発生前後のレポートを観賞しました。

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(写真)皆既日食の瞬間を観賞する生徒たち
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(写真)太陽が月の影に隠れた瞬間に現れる「ダイヤモンドリング」
    皆既状態の始まりと終わりにも見られる。
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(写真)月が太陽を完全に隠した皆既状態の様子。
    普段は見ることができないコロナ(太陽を取り巻く希薄ガス)やプロミネンス(紅炎)を
    肉眼で見ることができる。


ダイヤモンドリングが現れた瞬間、生徒たちからは大きな歓声が上がりました。


田中舘先生が今回観測したのは、ワイオミング州のキャスパーという町です。
今回の日食では、皆既日食(月の影)の通り道「日食帯」の中心線近くに位置するため、
比較的長い時間観測することができたとのこと。

現地での様子について、午前11時台という普段は最も太陽光が明るく輝く時間帯、
日食がはじまると少しずつ辺りが薄暗くなり、皆既日食の直前には月の影が地上を覆って、
まるで夜のようになり、昼間なのに金星が見えたと話されていました。

日食は年に一度ほど地球上のどこかで見られますが、日本からは部分日食が数年に一度、
皆既日食と金環日食は数十年に一度しか観測できません。

日本で次に皆既日食が見られるのは17年後、2035年9月2日の日曜日で、
石川・富山・長野・新潟・群馬・栃木・埼玉・茨城・千葉などの一部で観測できます。
関東地方での皆既日食は148年ぶり、2035年の次はなんと727年後です・・・

さらに現在、月は1年間に約3㎝のスピードで地球から離れているため、
長い年月を経ると、地球から見た月の大きさがだんだんと小さくなり、
遠い将来は皆既日食自体が起こらなくなるとのこと。

田中舘先生のレポートで、生徒の皆さんは、
いま生きているこの時代でしか見ることのできない皆既日食という奇跡を実感し、
「次回は絶対見よう!」と口々に話していました。


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