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2月22日(水)~26日(日)の5日間、
学習院大学人文科学研究科 身体表象文化学専攻主催の演劇ワークショップ公演
『HUIS CLOS ユイ=クロ-出口なし-』が開催されました。

これは2014年度より身体表象文化学専攻と演劇製作体「戯れの会」が協働で開催している、
戯曲分析の研究会とリンクした上演企画です。

20世紀の特徴的なジャンルである不条理の演劇を扱った『不条理な演劇祭』(2015)、
19世紀のフランスを席巻したヴォードヴィルの代表的劇作家、
ジョルジュ・フェドーの『旦那さまはハンター!』(2016)に続き、
3作目の上演となります。

今回は、20世紀を代表するフランスの哲学者で文学者でもある
ジャン=ポール・サルトルの『HUIS CLOS ユイ=クロ-出口なし-』を取り上げました。

実存主義の哲学者として名を馳せたサルトルが、
人間の普遍的なテーマを描いた異色の戯曲です。
初年度からドラマトゥルク(※)として参加している卒業生が、
現代感覚に溢れた新訳を書き下ろしました。
※ドラマトゥルク・・・戯曲のリサーチや作品制作に関わる専門職

ソファーとテーブルだけの一室に、
ギャルソンに案内されて一人の男が、続いて二人の女がやって来ます。
彼らはなぜこの部屋に一緒にされたのか。
彼ら自身の手で徐々にその理由が明らかになっていきます。

永遠に続く本当の地獄の苦しみとは、決して肉体的な拷問などではなく、
身近に潜む人間ならではの「関係性」なのだと戦慄させられ、
時を経ても色褪せない戯曲の魅力を体感することができました。

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(写真)『HUIS CLOS(ユイ=クロ)出口なし』舞台写真 撮影:水野昭子
※身体表象文化学専攻より提供

国登録有形文化財に指定されている南1号館の教室に特設された劇場は、
ステージと観客席が1メートルも離れておらず、
息づかいが聞こえるほどの至近距離で展開されるプロの俳優の演技は真に迫っており、
まさに「傍聴禁止ユイ=クロ」(※)といわれている場面を「盗み見」しているような、
見てはいけないものを見ているような感覚にとらわれました。
※ユイ=クロ( huis clos )・・・フランス語で「傍聴禁止」を意味する裁判用語

また、90年の歴史を持つ教室の重厚な扉は、とても効果的に、
この異質な密室劇を演出する一翼を担っていました。
建物の雰囲気と特性を知り尽くした美術家と、
身体表象文化学専攻出身の演出家ならではのアイデアが
ふんだんに活かされていました。

5日間で320名の方が観劇に訪れ、
公演の終盤は連日満員御礼となるほど大盛況のうちに幕を閉じました。

学習院大学人文科学研究科身体表象文化学専攻のホームページはこちらから
戯れの会 公式Facebookはこちらから
学習院大学ホームページはこちらから

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