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12月17日(土)、
目白キャンパス西5号館にて、第20回生命科学シンポジウム
『高齢化社会を科学する』が開催されました。

山極 壽一 京都大学総長をはじめとした、
日本の生命科学分野をリードする研究者が一同に会し、
「超高齢化社会」を迎えつつあるわが国において
生命科学が果たすべき役割について、議論を交わしました。

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(画像)案内用ポスター

最初のスピーカーは、遺伝学がご専門の
相垣 敏郎 首都大学東京都市教養学部教授です。

今回のシンポジウムでは、「寿命遺伝子を探る」というテーマで、
寿命を決定する遺伝要因と環境要因についてお話しくださいました。

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(写真)相垣先生による講演

相垣先生によると、
種の存続のための適度な生存期間を保障するのが、寿命であり、
寿命の長さは主に遺伝子と食べ物によって決定されるということでした。

アマゾン原産果実が持つ寿命延長効果に関する研究など、
興味深いお話に、皆さん聴き入っていました。

続いて、
岡野 栄之 慶應義塾大学医学部教授は、
「再生医療と先制医療で健康寿命を延ばす!」というテーマで、
iPS細胞技術やゲノム科学を用いた最新の研究内容を、
軽妙なトークでご紹介くださいました。

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(写真)岡野先生による講演

岡野先生は、
高齢化社会という課題先進国の日本にとって、
最も重要なことのひとつは認知症対策であり、
ただ長生きするのではなく、「健康寿命」を延ばすことが重要であると
強調されていました。

iPS細胞技術を用いてアルツハイマー病を解明しようとする研究や、
日本国内の百寿者に関する調査研究など、
様々な興味深いお話を伺うことができました。

最後に、
山極 壽一 京都大学総長より、
「老いの進化」というテーマでご講演いただきました。

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(写真)山極京都大学総長による講演

ゴリラの研究で国際的に知られる山極先生は、
そもそも、なぜヒトには長い老年期があるのか?
という問いに対する答えを、
霊長類学の視点からご説明くださいました。

山極先生によると、
ヒトは熱帯雨林から平原へと生活の場所を移したことで、
社会全体での食料の分配と共同保育という、
霊長類の中でもヒトだけが持つ特徴を身につけ、
結果として子ども期・青年期・老年期という固有の生活史を
発達させたということでした。

ゴリラと生活を共にする中で、
「年をとることは美しい」ことに気づかされたという
山極先生の講演に、会場からは感嘆の声があがりました。

また、質疑応答の時間には、
高校生からの要望に応じて、「ゴリラ語」を披露するという場面も
ありました。

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(写真)質疑応答の様子

会場は、200人超の参加者で賑わい、
第20回にふさわしい、豪華なシンポジウムとなりました。

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