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現在、目白キャンパス中央教育研究棟12階の
「目白倶楽部」に設置されているピアノは、
大正期に日本楽器製造株式会社(現ヤマハ株式会社)によって製造された、
「足踏式竪型自動ピアノ」です。

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(写真)目白倶楽部に設置されているピアノ

もともとは貞明皇后(大正天皇皇后)に献上されたという由緒あるもので、
今上天皇が皇太子であった昭和26(1951)年、
学習院高等科3年に進級し、当時新築の目白「清明寮」にご入寮された際に、
母君の香淳皇后(昭和天皇皇后)が「皇太子殿下の寮生活の徒然の慰めに」と
清明寮にお下げ渡しになったと伝えられており、
清明寮がなくなった今もそのまま学習院に残されて、
現在は学習院アーカイブズが管理を担当しています。

※「清明寮」ピアノの由来や復元について、
詳しくはこちらの学習院アーカイブズ「ニューズレター No.8」をご覧ください。
http://www.gakushuin.ac.jp/ad/archives/pdf/08.pdf

製造から長い年月が経つ中で、
幾度かの修復や調律をするなどの懸命な保守が続けられていますが、
多くの部分が木で組み立てられているピアノという楽器は、乾燥に弱く、
やがては音を奏でることができなくなる可能性があります。

そこで、8月7日(日)、
ピアノの音と演奏する様子を記録に残すための収録が
目白倶楽部にて行われました。

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(写真)調律の様子

収録に先駆け、まずはピアノの調律を行いました。
手前の機械は本体から分離した自動演奏装置です。

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(写真)自動演奏装置

写真下の部分に、穿孔された紙製のピアノロールを設置してペダルを踏むと、
ロールが巻き取られます。

巻き取られる途中に「吸気口」があり、穿孔がその部分を通過する際の「吸気」は
ニューマティックベローズ※を制御するバルブを開閉します。
そしてニューマティックベローズの開閉運動が
ピアノのハンマーアクションを動かして 打弦が行なわれます。
※ニューマティックベローズ: 陰圧空気の出入りによって開閉する蛇腹装置

2010年に行われた修理で電動の吸引装置が付加され、
足踏み演奏時のアシストと、全自動演奏の切り替えが可能となっています。

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(写真)収録の様子

調律終了後、学習院が所蔵するピアノロールの中から11曲を演奏し、
録音・録画しました。

その中から、自動演奏を録画した楽曲の一部を抜粋してご紹介します。

「Grieg - Piano Concerto in A minor, Op 16 第3楽章より」

そのほか、学習院女子中・高等科音楽科の持田知英教諭による弾奏で、
学習院にゆかりのある「金剛石 水は器」「はなすみれ」「学習院院歌」の
3曲も収録しました。

今回収録した音源はすべて学習院アーカイブズに保管され、
次世代へと受け継がれます。

この足踏式竪型自動ピアノは、
今でもその音色を再生し楽しむことができる、大変貴重なものです。

学習院の大切な宝物のひとつとして、
できるだけ長く音を奏で続けることができるよう、
今後も保守管理を行う予定です。

学習院アーカイブズに関する情報はこちらから

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