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学習院大学史料館では現在、
秋季特別展「君恋ふるこころ -恋におちる日本美術-」を開催しています。

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(写真)大学史料館展示室〔北2号館1階〕

「君恋ふるこころ」とは、和歌によく詠まれた言葉で、
「あなたを愛しく想う気持ち」という意味です。

古来より先人たちは物語や和歌において、
必ずと言ってよいほど、恋を語っています。

今回の展示では、そうした先人たちの「恋」をテーマに、
学習院が所蔵する絵巻や屏風、浮世絵、奈良絵本など、
さまざまな日本の美術品を紹介しています。

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(写真)「うつほ物語」絵入版本
文化3(1806)年 学習院大学日本語日本文学科蔵

「うつほ物語」は、平安時代中期に成立した、
現存最古の長編物語です。

この頃に制作された多くの物語には、
美しい姫君が多くの男性から求婚される話や、
貴公子がさまざまな女性と恋をする話が描かれています。

「うつほ物語」では、
20名近くの男性から求婚された絶世の美女「あて宮」の話が展開されています。

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(写真)桜地流水文蒔絵双六盤
江戸時代 学習院大学学芸員課程蔵

双六(すごろく)は「うつほ物語」などの王朝物語にも登場する遊びのひとつで、
当時から広く人々に親しまれていました。

江戸時代には婚礼調度として、
蒔絵を施した華やかな双六盤が各地に伝わっています。

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(写真)葵紋唐草蒔絵香道具
江戸時代 学習院大学史料館蔵

平安時代、貴族の人々は、香炉を使った竹籠の上に衣服を置いて、
香りを焚き移していました。

「源氏物語」空蝉(うつせみ)の帖では、
恋の情緒を引き立たせるエッセンスとしての香りが描かれています。

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(写真)源氏物語 須磨・松風図屏風
江戸時代中期 学習院大学史料館蔵

源氏物語の須磨帖と松風帖からそれぞれ一場面を選んだ作品です。

都を追われた光源氏は須磨で籠居の日々を過ごすうちに、
明石の君という美しい女性と出会い、恋におちます。

この屏風は昨年度に大学史料館の所蔵となったもので、
今回が初めての公開展示です。

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(写真)三十六歌仙額
江戸時代 勧修寺蔵 学習院大学史料館保管

こちらも昨年度に寄託されたもので、今回が初めての展示となります。

三十六歌仙とは、平安時代の歌人・藤原公任が、
万葉集や古今和歌集などの歌集から選んだ、
36人の優れた歌人たちのことです。

三十六歌仙に名を連ねる在原業平や小野小町、伊勢などは、
恋の歌を多く詠んだことで知られています。

6面の額に三十六歌仙を描いた色紙がそれぞれ6枚ずつ貼り付けられており、
展示期間中、場面替えを行います。
場面替えの詳しいスケジュールはこちらから

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(写真)山東京伝画 桜下遊女図
江戸時代後期 学習院大学学芸員課程蔵

桜花と遊女の組み合わせは、
江戸吉原の典型的な図様として需要があり、
多くの作品に描かれました。

当時、名高い戯作者であった山東京伝は、
もともと浮世絵師で、遊里を扱った作品が多く、
遊女を妻としたことでも知られています。

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(写真)文正草子絵巻
江戸時代前期 学習院大学文学部哲学科蔵〔行徳家旧蔵本〕

「文正草子」は御伽草子の代表的な作品で、
鹿島大宮司に使えた雑色の男(文正)の立身出世を描いた物語です。

写真は、身分を隠して都からやってきた二位中将が文正の姉娘を見初めるシーンで、
風に巻き上げられた御簾から美しい姫君を垣間見る展開は、
源氏物語や浄瑠璃物語にも見られる演出です。

展示ではその他、
日本版シンデレラとも言えるようなストーリー「住吉物語」の
奈良絵本の絵部分を切り出して屏風に仕立てたものや、
平家都落ちの際に、一門の中でも美男とうたわれた平重衡が、
親しくしていた女性たちに別れを告げる場面を描いた「平家公達草紙」など、
多くの作品が展示されています。

せつない秋のはじまりに、作品に描かれた先人たちの恋物語をご覧いただき、
時空を超えた「君恋ふるこころ」を共有しつつ、日本美術の奥深さにぜひふれてみてください!

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(写真)北2号館前

◆学習院大学史料館 平成28年度秋季特別展
「君恋ふるこころ -恋におちる日本美術-」

【開催日時】2016年10月1日(土)~12月10日(土) 10:00~17:00
【閉室日】日曜・祝日、10月21日(金)、11月3日(木)~7日(月)
【開催場所】学習院大学史料館展示室(東京都豊島区目白1-5-1)
      目白キャンパス北2号館1階
【アクセス】JR山手線目白駅より徒歩5分
      東京メトロ副都心線雑司が谷駅より徒歩7分
【入場料】無料
【主 催】学習院大学史料館
【共 催】一般社団法人霞会館
【協 力】学習院大学文学部哲学科、学習院大学文学部日本語日本文学科

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【館員によるギャラリートーク開催!】
10月29日(土)、11月19日(土)14:00~
※入場無料、事前申込不要
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【お問い合わせ】
学習院大学史料館 TEL:03-5992-1173

学習院大学史料館のホームページはこちらから
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