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2月28日(土)、目白キャンパスの学習院大学で、
特別講演会「矛盾を編集する力 -西田幾多郎と鈴木大拙-」が
行われました。

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(写真)会場の様子

日本を代表する哲学者・思想家である西田幾多郎と鈴木大拙は、
ともに明治3(1870)年、石川県に生まれ、10代の頃に出会って以来、
生涯を通じての親友でもありました。

ともに新しい西洋の文化・思想を吸収しながら、
東洋の伝統的な考え方・生き方を大切にして、東西を結びつける世界文化を創造しました。

その2人が同僚となった唯一の職場が、
明治42(1909)年の秋、当時目白に移転したばかりの学習院です。

今回の特別講演会はこうしたつながりから、
東京-石川・金沢間をつなぐ北陸新幹線の開業を機に、
2人の故郷に立つ2つの博物館(石川県西田幾多郎記念哲学館、鈴木大拙館)と、
学習院大学との共催で企画されたものです。

編集工学研究所所長の松岡正剛氏を講師にお迎えし、
「矛盾を編集する力」をテーマに、2人が生きた時代の世界や日本の状況を踏まえながら、
2人の思想について解説していただきました。

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(写真)講師の松岡正剛氏

講演の中で松岡氏は、
「東洋と西洋の思想との間に融通性を持たせ、共存させようという2人の発想の原点は、
 江戸(葵)の文化と京都(菊)の文化、どちらの影響もあった加賀百万石の土地で、
 融合の葛藤や矛盾を否定せず、どちらも生かしながら発展してきた金沢の街にある」と
話しました。

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また、
「現代はインターネットで世界がつながっているが、
 それは2人の時代にはなかったもの。
 2人を歴史の中にとどめず、ソーシャルメディアとともに2人を語り、
 哲学をしてほしい」と語りました。

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当日は事前申込をした約460名の方が聴講に訪れ、
大勢のキャンセル待ちの方が出るほどの人気があり、
2人への関心の高さがうかがえました。

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また、今回の特別講演会の開催に合わせて、
目白キャンパス北2号館1階の学習院大学史料館では、
石川県西田幾多郎記念哲学館、鈴木大拙館との共同で、
2人のゆかりの品々を公開する特別展示が行われました。

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(写真)展示の様子

この展示はこの日1日限りの企画で、
石川の2館が厳選した品々を学習院まで運んでいただきました。

2人の思想を知ることができる書や著作をはじめ、
明治43(1910)年に学習院を去った西田を惜しむ学生が書いた文章など、
大学史料館所蔵のものを合わせた計19点が展示されました。

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(写真)西田幾多郎と鈴木大拙の書

左から、
鈴木大拙「よしあしのなかにこそあれ夕すゞみ」※鈴木大拙館所蔵
鈴木大拙「玅(妙)」※鈴木大拙館所蔵
西田幾多郎「無」※石川県西田幾多郎記念哲学館所蔵
西田幾多郎「人は人吾はわれ也とにかくに吾行く道を吾は行なり 寸心」
※学習院大学史料館所蔵

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(写真)書簡 西田幾多郎から鈴木大拙へ ※石川県西田幾多郎記念哲学館所蔵

今回の展示は、
「先入観にとらわれずに作品そのものの本質を感じてほしい」という思いから、
タイトルやキャプションなどを添えずに展示している鈴木大拙館の展示手法に倣って
展示されました。

石川県西田幾多郎記念哲学館、鈴木大拙館にはさらに多くの資料が所蔵・展示されており、
2人の思想とその足跡を伝え残しています。

3月14日、北陸新幹線の開通により、
東京-金沢間は約2時間半で結ばれました。
石川へお出かけの際は、学習院とも縁の深い2人の博物館をぜひ訪ねてみてください。


石川県西田幾多郎記念哲学館のホームページはこちらから
鈴木大拙館のホームページはこちらから
学習院大学史料館のホームページはこちらから
学習院大学国際研究教育機構のホームページはこちらから

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