ホーム > 学習院公式ブログ

11月19日(水)と26日(水)の2回にわたり、
高等科3年・選択生物②の授業「マウスの組織標本の組織染色」(担当:鍋山 航 教諭)を
取材しました。

※前回の授業の様子はこちらから
5月「PCR実験」
7月「 pGLO バクテリア遺伝子組換え実験」
9月「GFP精製カラムクロマトグラフィー」

141209_001.jpg
(写真)授業の様子
141209_002.jpg 
(写真)実験の方法を説明する鍋山先生
今年から新たに行うことになった蛍光染色の説明をしているところです。

今回の授業では、生徒自ら作成したマウスの組織標本を用いて、
以下①、②の実験を行いました。

①ヘマトキシリン・エオジン(HE)染色
HE染色とは、動物組織の細胞核・細胞質を色違いで染め分けることで
観察し易くする方法です。核は青色に、核の周りの細胞質はピンク色に染まります。
染色した標本は、光学顕微鏡で観察します。

②ファロイジンによるアクチン蛍光染色
アクチンタンパクは細胞骨格タンパク質の1種で、動物組織や細胞内に普遍的に存在します。
今回、このアクチンタンパクの局在を観察します。
ファロイジンはアクチンタンパクに特異的に結合する物質ですが、
このファロイジンに蛍光色素をつけて染色します。
これにより、アクチンタンパクの組織内での局在を、蛍光顕微鏡で観察することが出来ます。

以上①②の染色を行い、
今年新たに導入した蛍光顕微鏡を用いて観察しました

141209_003.jpg
(写真)これから染色するマウスの組織標本を選ぶ様子

141209_004.jpg
(写真)光学顕微鏡によるHE染色観察の様子

141209_005.jpg
(写真)スケッチの様子

では、
実際に観察された写真をご紹介いたします。

<小脳>
141209_006.jpg
小脳のHE染色です。綺麗に3層構造が見られます。※倍率100倍

141209_007.jpg
小脳のアクチン蛍光染色。(a)(b)(c)の3層構造が見られます。※倍率100倍

141209_008.jpg
小脳のHE染色。小脳の神経細胞(ニューロン)です。※倍率400倍

<大脳>
141209_009.jpg
大脳のHE染色。記憶の中枢 海馬です。※倍率100倍

141209_010.jpg
大脳のアクチン蛍光染色。海馬を走るニューロンが見えます。※倍率400倍

<骨格筋>
141209_011.jpg
骨格筋のアクチン蛍光染色。矢印のように横紋(縞模様)が綺麗に見えます。※倍率100倍
そもそも骨格筋はアクチンを大量に含んでいますので、美しく見えます。

<腎臓>
141209_012.jpg
腎臓のアクチン蛍光染色。腎臓の糸球体(a)とボーマン嚢(b)が見えます。※倍率400倍

<肝臓>
141209_013.jpg
肝臓のアクチン蛍光染色。肝小葉という肝臓の最小単位が観察できます。※倍率100倍

<精巣>
141209_014.jpg
精巣のアクチン蛍光染色。精細管が見えます。※倍率100倍

***************************************************

今年の選択生物の授業も今回で最後となりました。
鍋山先生から生徒の皆さんへメッセージをいただきました。

1年間を通して、毎週実験&レポートを行って来ました。
レポートは大量にありましたが、みんなよく頑張りました。
今年の主な実験として、pGLO遺伝子組換え実験、
GFPカラムクロマトグラフィー実験、PCR実験、DNAの電気泳動、解剖実験、
そして組織染色、と盛りだくさんの内容でした。
これから医歯薬系や生物系に進む生徒も、文系に進む生徒も進路はそれぞれ異なりますが、
みなさんの良い経験値になりますように。今年1年間楽しく学べましたね。

141209_016.jpg

学習院高等科のホームページはこちらから

トラックバック
このエントリーのトラックバックURL: http://www.gakushuin.info/mt/mt-tb.cgi/764

ページの先頭へ